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AREDS & AREDS-2とは

●AREDS
1992~2006年に、AREDS(エイレッズAge-Related Eye Disease Study)と呼ばれる加齢黄斑変性症(AMD)や白内障などの加齢性眼疾患の大規模な研究が、アメリカ国立眼研究所で行われ、高用量の抗酸化物質と亜鉛の加齢性眼疾患に対する臨床的有用性が示されました。
55歳~80歳の加齢黄斑性変性症(AMD)患者3600名に抗酸化作用のある栄養素(ビタミンC 500㎎、ビタミンE 268㎎、βカロテン 15㎎)と亜鉛(80㎎)、銅(2mg)を摂取させたところ、抗酸化栄養素と亜鉛、銅を摂取したグループは、そうでないグループに比べ初期患者の 5年後の後期患者への進行が25%減りました。
また、失明率も19%低くなったことも報告されました。
しかしながら、加齢黄斑変性症を伴わない加齢性白内障患者1000名に抗酸化作用のある栄養素(AMDと同じもの)を摂取させても、症状の進行抑制や回復には繋がらないことも示されました。
アメリカではAREDSの結果を反映させた眼疾患用サプリメントが広く販売されています。

●AREDS-2
AREDSに続いてAREDS-2と呼ばれる研究が実施され、2012年末に完了しました。
AREDS-2は、強力な抗酸化物質と期待されるルテインとゼアキサンチン、オメガ3系脂肪酸(EPA、DHA)の有効性を調べる研究です。
この研究は、臨床的有効性を後押しする有力な研究になり得ると、多くの関係者が注目していましたが、ルテイン・ゼアキサンチンの位置づけが裏付けられる結果となりました。


加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい、英: Age-related Macular Degeneration、AMD)とは、加齢に伴い眼の網膜にある黄斑部が変性を起こす疾患であり、失明の原因ともなっています。高齢者に増加しており、アメリカでは中途失明原因の第1位となっています。男性の方が女性に比べ、3倍多いのもAMDの特徴です。発生要因としては加齢、喫煙、高血圧、遺伝子、酸化ストレスなどがあげられています。

疲れ目のサプリはルテインとゼアキサンチン

疲れ目のサプリはルテインとゼアキサンチン、これはアメリカのサプリメント市場の常識です。

日本では目の疲れというと、誰もがブルーベリーを思い浮かべますね。「英国空軍のパイロットが夜間飛行時にブルーベリーを食べていた。」という話が自然に受け入れられ、浸透した結果でしょうか。目のサプリメントの中でのブルーベリーの地位が国際的に低下した今でも日本では目のサプリというとブルーベリーという通念が揺るぎなく続いています。

それではブルーベリーは斜陽になったのかというと決してそうではなく、むしろ抗酸化剤アントシアニンを豊富に含有する健康食品として糖尿病、心臓疾患、脳疾患、ダイエットなどにおけるさまざまな効果についての治験結果が発表され、目のサプリの主流の立場を失った今も、ブルーベリーの「用途」は広がっています。また、歴史的に薬草が医薬品として登録・使用されてきたヨーロッパではビルベリーは先行者の地位を享受しています。但し、コスト面の事情により、類似組成のビルベリーのエキスがサプリメント市場では主流になっており、ブルーベリーはサプリメントよりも食品としての重要性が高まっているといえるでしょう。

目のサプリとしては、近年ルテインとゼアキサンチンに関する学術発表が相次ぎ、アメリカでは目のサプリというと誰でもルテインとゼアキサンチンを第一に思い浮かべるようになりました。

学術データとして最も重要なものはNIH(国立衛生研究所)の眼科領域機関であるNEI(国立眼研)が実施したAREDS-2 (Age-related Eye Disease Study 2 )という6年間にわたる大規模な治験です。その結果はJAMA(Journal of Macular Degeneration、黄斑変性症の権威ジャーナル)に2013年に正式発表されましたが、後述する基本処方からβカロチンを除去し、代わりにルテイン10mgとゼアキサンチン2㎎及びomega3脂肪酸1000㎎を摂取した群は黄斑変性症の進行が25%軽減されることが判明したのです。

AREDS-2は2007年~2012年末に実施されましたが、これは2001に完了したAREDSの追加の治験のためAREDS-2と呼ばれています。初回AREDSではVitamin C、Vitamin E、Vitamin A、酸化亜鉛、酸化銅による以下の処方が基本処方として使用されました。

  • Vitamin C – 250 mg
  • Vitamin E – 400 IU
  • Vitamin A (as beta-carotene) – 15 mg
  • Zinc (as zinc oxide) – 80 mg
  • Copper (as cupric oxide) – 2 mg

そもそもAREDS-2がルテイン・ゼアキサンチンにスポットライトを当てたかのような治験になったのは、それまでにルテイン・ゼアキサンチンについて多くの学術発表がなされ、目のサプリとしての需要が高まってきたので、その是非を大規模な治験で確認するという意義づけだったわけですが、強力なスポンサーの存在も見逃せません。ゼアキサンチンはホフマン・ラ・ロッシュの子会社であるロッシュビタミン(DSMに事業売却)の製造品目であり、キサンチン類(動物用の市場が先行)はロッシュビタミンの大きな収益源であり、資金的にも試験研究的にも強いバックアップが存在したと言えます。

ビルベリー陣営は中国等の新興国の植物抽出・精製業者が中心であり、劣勢は明らかです。

DSMは合成ゼアキサンチン(100%近い高純度品)の食品使用についても2013年1月にEU当局から承認を得ました。ルテインはまだマリーゴールドからの抽出が主流ですが、分子蒸留で精製される油脂成分であり、世界的にもメーカーが比較的限定されています。